From 9f3c46fd77f16640554439b9fe499f202c50803a Mon Sep 17 00:00:00 2001 From: Ryo Moriwaki Date: Fri, 15 Nov 2024 18:59:37 +0900 Subject: [PATCH] temp --- _posts/2024-11-13-welcome-to-jekyll.markdown | 2543 +++++++++++++++++- 1 file changed, 2527 insertions(+), 16 deletions(-) diff --git a/_posts/2024-11-13-welcome-to-jekyll.markdown b/_posts/2024-11-13-welcome-to-jekyll.markdown index 3ca9baa..7f55e8a 100644 --- a/_posts/2024-11-13-welcome-to-jekyll.markdown +++ b/_posts/2024-11-13-welcome-to-jekyll.markdown @@ -4,26 +4,2537 @@ title: "Welcome to Jekyll!" date: 2024-11-13 13:26:43 +0900 categories: jekyll update --- -You’ll find this post in your `_posts` directory. Go ahead and edit it and re-build the site to see your changes. You can rebuild the site in many different ways, but the most common way is to run `jekyll serve`, which launches a web server and auto-regenerates your site when a file is updated. +# 数学 -Jekyll requires blog post files to be named according to the following format: +* 数学は暗記科目 + * 暗記する量は、数学だけをやっている人にとっては少ないが、数学が科目の一つに過ぎない人にとっては相対的に多い + * 学生と異なり、社会人は調べながら解くことが許されるので、すぐに参照できるテキストやノートがあれば、暗記も少なくて済むようになる -`YEAR-MONTH-DAY-title.MARKUP` -Where `YEAR` is a four-digit number, `MONTH` and `DAY` are both two-digit numbers, and `MARKUP` is the file extension representing the format used in the file. After that, include the necessary front matter. Take a look at the source for this post to get an idea about how it works. -Jekyll also offers powerful support for code snippets: -{% highlight ruby %} -def print_hi(name) - puts "Hi, #{name}" -end -print_hi('Tom') -#=> prints 'Hi, Tom' to STDOUT. -{% endhighlight %} -Check out the [Jekyll docs][jekyll-docs] for more info on how to get the most out of Jekyll. File all bugs/feature requests at [Jekyll’s GitHub repo][jekyll-gh]. If you have questions, you can ask them on [Jekyll Talk][jekyll-talk]. +## 数 + +### 実数 + +* 有理数: 分数で表せる数 +* 無理数 + + + +### 複素数 + +* 定義 + * $i^2 = -1$ となる$i$を、虚数単位とする + * $i = \sqrt{-1}$ + * $a+bi$ を複素数と言い、$a$を実部、$b$を虚部と言う +* 分数 + * 分母を $a+bi$ の形で表し、共役複素数 $a-bi$ を分母・分子に掛けることで、分母から$i$を消せる +* $x^2 = -1$のとき、$x = \pm i$ + + + +### 整数 + +**奇数の2乗は奇数** + +自然数kとすると、奇数は2k+1と表せる。 +そこで、奇数を2乗すると、 +$$ +\begin{align} +(2k+1)^2 &= 4k^2 + 4k + 1 \\ +&= 2(2k^2 + 2k) + 1 \\ +\end{align} +$$ +よって、これも奇数なので、奇数を2乗すると奇数となる。 + + + +### 絶対値 + +* 絶対値内が正か負かで場合分けする + + + +### ルート(平方根) + +* 無理数 + +* 計算例 + $$ + \frac{\sqrt{x+1}}{\sqrt{x}} = \sqrt{1+\frac{1}{x}} + $$ + +* ルートは外すときは符号に注意 + $$ + x < 0 \qq{のとき、} \\ + \sqrt{(x)^2} = -x + $$ + + + + + +## 除算 + +### 剰余 + +* 割り算の余りは正の整数 + * $-7 \div 4 = -2...1 $ +* nを法として合同 = nで割った余りが等しい + * 法とは割る数 + * $5 \equiv 8$ + * 合同式 + * 5と8は、3を法として合同 +* $x \div n = q ... r$のとき、以下のように表す + * $x \bmod n = r$ + * $x = r \pmod n$ + + + + + +## 指数 + +### 指数法則 + +* $a^{-n} = \frac{1}{a^n}$ +* $a^{\frac{1}{n}} = \sqrt[n]{a}$ +* $a^r a^s = a^{r+s}$ +* $(ab)^r = a^r a^b$ +* $(a^r)^s = a^{rs}$ + + + + + +## 対数 + +* $a^m = b$ のとき、$m = \log_a b$ +* 対数の定義から、以下が成り立つ + * $a^{\log_a b} = b$ + * $\log_a a^m = m$ + * $x = y$のとき、$\log_a x = log_a y$(対数を取ると言う) +* 公式(証明については、初歩からの数学p74~) + * $\log_a{MN} = \log_a{M} + \log_a{N}$ + * 掛け算 → 足し算 + * $\log_a{\frac{M}{N}} = \log_a{M} - \log_a{N}$ + * 割り算 → 引き算 + * $\log_a{M^n} = n \log_a{M}$ + * べき乗 → 掛け算 + * $\log_b{C} = \frac{\log_a{c}}{\log_a{b}}$ + * aは任意 + * 底の変換と言う + * $\log_b{C} = \frac{1}{\log_c{b}}$ + * 上の底の変換の、底をcにしただけ + + + +### 対数の底 + +* 以下はよく省略される + * 2 + * 10 + * 常用対数の底 + * $e$ + * 自然対数の底 $e$ は、オイラー数(またはネイピア数)と呼ばれ、約2.7。いろんな性質がある。 + * Euler's number なので $e$ + * 紛らわしい表記 + * プログラミングで出てくるeは、exponential(指数)の意味であることが多いので注意 + * 例えば `1.234e+5` のような表記は、$1.234 \times 10^5$ を意味し、オイラー数は関係ない + * 数学・プログラミングともに、$\exp(x)$ はオイラー数の累乗 $e^x$ を意味する + + + + + + +## 階乗 + +* $0! = 1$ +* $n! = n(n-1)! = n(n-1)(n-2)!$ + + + + + +## 集合 + +* 集合の要素は、種類だけが問題になるので、$\{1, 2, 3\} = \{1, 1, 2, 3\}$である + + + +### 記法 + +* $\{1, 3, 5\}$ +* $\{x, x^2, x^3, \cdots \}$ +* $\{x|x\geq1\}$ + * 条件$x\geq1$を満たす$x$全ての集合 +* $\{(x,y)|y=2x+1 \}$ +* 閉区間: $[a, b] = \{x | a \leq x \leq b\}$ + * $\leq$を`[`で表す + * $\max[a, b] = b, \ \min[a, b] = a$ + * $b$を上限、$a$を下限と言う +* 開区間: $(a, b) = \{x | a < x < b\}$ + * $<$を`(`で表す + * $\max(a, b), \ \min(a, b)$ はいずれも存在しない +* 半開区間: $(a, b] = \{x | a < x \leq b\}$ + + + +### 記号の意味 + +| 記号 | 意味 | +| --------------- | ------------------------------------------------------------ | +| $A \subset B$ | AはBの**部分集合** | +| $a \in A$ | aは集合Aの**要素** | +| $A \cup B$ | **和集合** | +| $A \cap B$ | **積集合**、共通部分、共通集合など。論理積。 | +| $\overline{A}$ | $A$を含まない**補集合** | +| $A - B$ | $A \supset B$のとき**補集合**といい、$A \nsupseteq B$のとき**差集合**という | +| $A \setminus B$ | AからBを除いた**差集合** | +| $A \times B$ | **直積**。$A \times B = \{(x, y) | x \in A, y \in B\}$。例えばトランプは、4種のマーク($A$)と13種の数($B$)の組合せで52組($A \times B$)。なお、$A \times A$は$A^2$のように書き、Aの2乗積と言う。 | + + + +### 上界・下界 + +ある集合を$M$とし、その部分集合$A = \{x|a \leq x \leq b, \ x \in M \}$ があるとき、$b \leq x, \ x \in M$ を満たす$x$は集合$A$の上界である + +* 集合$A$の上限は $\max A$ または $\sup A$ と表わせ、それ以上の実数を上界と言う + * $A$の最小上界は$A$の上限と等しい +* 集合$A$の下限は $\min A$ または $\inf A$ と表わせ、それ以下の実数を下界と言う + * $A$の最大下界は$A$の下限と等しい + + + + + +## 方程式 + +### 二次方程式 + +* いろいろな解き方 + * 因数分解 + * $(x-a)(x-b) = 0$ のとき、 $x=a, b$ + * なぜなら、 $A \times B = 0$ のとき、 $A=0 \cup B=0$ + * 平方完成 + * $x^2 + bx + c = 0$ のような二次方程式を、 $(x+\frac{b}{2})^2 + c - (\frac{b}{2})^2 = 0$ のような形に変形して、最終的に$x=$の形にして解く + * 考え方としては、$(x+\frac{b}{2})^2$の形にしたいだけで、それより右の定数部分は辻褄が合うように調整してるだけ。 + * 解の公式 + * $ax^2 + bx + c = 0$ の解は、 $x = \frac{-b \pm \sqrt{b^2-4ac}}{2a}$ + * 判別式: $D = b^2-4ac$ として、 + * $D>0$なら実数解2つ + * $D=0$なら実数解1つ + * $D<0$なら実数解なし + + + +### 多項式 + +* $x$についての多項式$f(x)=0$で、$x$に$r$を入れたときに0になる場合、解の1つが$r$ということになるので、$f(x)$は$x-r$を因数に持つ + * $f(x)$を$x-r$で割って因数分解できる。筆算で頑張って$f(x) \div (x-r)$をする。 +* $f(x) = a_n x^n + a_{n-1} x^{n-1} + \ ... \ a_0$ と表せる多項式について、$a_n = 1$の場合をモニックという + + + +### 連立方程式 + +* 2つの関数のグラフの交点は、連立方程式の解として求めることができる + + + + + +## 場合の数 + +### 順列 + +* n個を重複ありで順番にk回並べるとき、$n^k$通り +* n個を順番に並べるとき、$n!$通り +* n個からr個選んで順番に並べるとき、${}_n P_r = \frac{n!}{(n-r)!}$ + * $(n-r)$は選ばれなかった分 + * 実際には約分して計算するので、${}_{10} P_2 = 10 \times 9$となる + * ${}_n P_r$は、階乗を上から$r$階まで行う + + + +### 確率 + +* 事象Aが起こる確率を$P(A)$と書く。 + * P of A + * PはProbability +* 互いに排反とは、同時に起こらないこと + * AとBが排反のとき、$P(A\cup B) = P(A) + P(B)$ +* 互いに独立とは、成否が互いの確率に影響を与えないこと + * AとBが独立のとき、$P(A\cap B) = P(A) \times P(B)$ +* 「平均値」は、期待値のこと +* 「分散」は、期待値のまわりにどの程度ばらついているかを示す値 + + + +### 条件付き確率 + +事象Aが起こったという条件のもと事象Bが起こる確率を、条件付き確率と言い、$P(B|A)$と書く。 + +* $P(B|A) = \frac{P(A\cap B)}{P(A)}$ +* P of B, given A +* ベイズの定理については[information_theory](./information_theory.md) + + + +### 組合せ + +$$ +{}_n C_k = +\begin{pmatrix} +n \\ +k +\end{pmatrix} += +\frac{n!/(n-k)!}{k!} += \frac{nからk個の積}{1からk個の積} +$$ + +* CはCombination +* n個からr個選ぶ組合せは、${}_n C_r = \frac{{}_n P_r}{r!}$ + * 順列$_n P_r$を順不同にするため$r!$で割ると、組合せ${}_n C_r$になる +* ${}_n C_r = {}_n C_{n-r}$ + * r個を選ぶことと、残りである$n-r$個を選ぶことは、同じなので +* ${}_n C_r = {}_{n-1} C_{r-1} + {}_{n-1} C_{r}$ + * ${}_{n-1} C_{r-1}$ は、ある1つが選ばれている組合せ + * ${}_{n-1} C_{r}$ は、ある1つが選ばれていない組合せ +* ${}_n C_0 = 1$ + + + +### 2項分布 + +確率pの事象が、n回の試行でx回起こる確率は、 + +$$ +f(x) = {}_n C_x \ p^x \ (1-p)^{n-x} \ \ (x=0,1,2,...,n) +$$ + + +* 意味 + + * ${}_n C_x$ + + * n回中x回起きて欲しいけど、順番は問わない + * $p^x$ + * pはx回起きて欲しい + * $(1-p)^{n-x}$ + * 残りはp以外であって欲しい +* 2項分布と言い、$B(n, p)$と表す +* [statistics](./statistics.md) の確率分布モデルにも、2項分布モデルとして記載している + + + +### 二項定理 + +$$ +(a+b)^n = \sum_{r=0}^{n}{} _n C_r a^r b^{n-r} +$$ + +* 「$(x+2)^4$の展開式における$x^3$の係数を求めよ」のような問題が簡単に解ける + * $r=3$ のときの $... + {}_4 C_3 x^3 2^{4-3} + ...$ の部分だけを計算すればよい + + + +### 情報理論 + +* シャノンの情報量とかエントロピーとか +* [information_theory](./information_theory.md)を参照 + + + + + +## 数学的帰納法 + +* 2つを証明すればよい + * $\phi(0)$が成り立つこと + * 任意の$n$について$\phi(n)$が成り立つと仮定して、$\phi(n+1)$も成り立つこと +* 例: $\phi(n): 0+1+2+ \cdots +n = \frac{n(n+1)}{2}$を証明したい + * $\phi(0)$のとき、$0 = \frac{0(0+1)}{2}$となり、成り立つ + * 任意の$n$について$\phi(n): 0+1+2+ \cdots +n = \frac{n(n+1)}{2}$が成り立つと仮定する。これの両辺に$(n+1)$を足し、右辺を変形していくと、右辺が$\phi(n+1)$と同じ形になる。これは$\phi(n+1)$が成り立つことを示している。 +* 自然数を1スタートとして考えるのであれば、証明の1つ目は$\phi(1)$の成立について考える + + + + + +## ベクトルと行列 + +* ベクトルや行列に対して、実数をスカラーと言う + + + +### ベクトル + +* 用語 + * $n$個の数の順序列$(a_1, a_2, \cdots , a_n)$を、数(すう)ベクトルと言う + * $n$次の数ベクトルを全て集めたものを、$n$次の数ベクトル空間と言い、$R^n$のように書く + * 関数の定義域を実数$R$とするのと同じような使い方をする + + * $e_1 = (1, 0, 0), \ e_2 = (0, 1, 0), \ e_3 = (0, 0, 1)$ のようなベクトルを、**基本ベクトル**と言う + * 数ベクトルを、略してベクトルと言うことが多い + * $\{0\}$は0ベクトル + + + +### 行列 + +* $(i, j)$成分は、$i$行$j$列を表す + +* 行列の積は、左の行列を横に、右の行列を縦に見ていく + +* $( \ )^T$は転置 + $$ + A = + \begin{pmatrix} + 1 & 2 \\ + 3 & 4 \\ + 5 & 6 + \end{pmatrix} + \ \text{のとき、} \ + A^T = + \begin{pmatrix} + 1 & 3 & 5 \\ + 2 & 4 & 6 + \end{pmatrix} + $$ + + * 列ベクトルを横書きテキストで表すのに、よく$(1, 2, 3)^T$のようにする + * 転置しても変わらない行列を、対称行列という + +* 単位行列とは、対角要素が全て1の行列 + $$ + \begin{pmatrix} + 1 & 0 & 0 \\ + 0 & 1 & 0 \\ + 0 & 0 & 1 + \end{pmatrix} + $$ + + * $I$と表記することがある + * また、例えば3次の単位行列は$I_3$のように書くことがある + * 正方行列に単位行列を掛けても値は変わらない + * $A \times I = A$ + + + +### 行列の演算 + +* 加法は、対応する成分同士をそれぞれ加える +* 行列のスカラー倍は、各成分をスカラー倍する + + + +#### 行列の積 + +* $A \times B$について考える +* $ABの(i,j)成分 = (Aの第i行 \times Bの第j列)$ + * これを、積$AB$の全成分について計算していく +* 性質 + * Aの列の数とBの行の数が等しいとき、積$AB$が定義される + * Bは列ベクトルでも良い + * 成分の数は、少ない方に合わされることになる + + + +#### 定理 + +* 通常の計算と同様 + * $(AB)C = A(BC)$ + * $A(B+C) = AB + AC$ + * $(A+B)C = AC + BC$ + * $(cA)B = A(cB) = c(AB)$ + * $c$はスカラー +* 通常の計算と違う!! + * $AB \neq BA$ + * $(AB)^T = B^T A^T$ + + + +### ノルム + +* ノルムとは、ベクトルの長さ +* ベクトル$x$のノルムを$||x||$と書く +* ベクトル$x = (x_1, x_2, \cdots , x_i)^T$があるとき、 + * 1ノルム + * 絶対値の和 + * $||x_i||_1 = \sum_{i=1}^n |x_i|$ + * 2ノルム + * 原点からの距離 + * $||x_i||_2 = \sqrt{ \sum_{i=1}^n x_i^2 }$ + * 普通「ベクトルの長さ」と言ったらこれ + * $\infin$ノルム + * 絶対値の最大値 + * $||x_i||_\infin = \max_{1 \leq i \leq n} |x_i|$ + + + +### 行列のノルム + +* ベクトルのノルムを、行列に一般化させたもの +* 行列$A = (i, j)$があるとき、 + * 1ノルム + * 列毎に絶対値を合計し、その最大値 + * $||A||_1 = \max_{1 \leq j \leq n} \sum_{i=1}^m |a_{ij}|$ + * $\infin$ノルム + * 行毎に絶対値を合計し、その最大値 + * $||A||_\infin = \max_{1 \leq i \leq m} \sum_{j=1}^n |a_{ij}|$ + + + +### 正則行列・逆行列 + +$$ +\begin{pmatrix} +3 & 5 \\ +4 & 7 +\end{pmatrix} +\begin{pmatrix} +7 & -5 \\ +-4 & 3 +\end{pmatrix} += +\begin{pmatrix} +1 & 0 \\ +0 & 1 +\end{pmatrix} +$$ + +* $\text{正則行列}A \times \text{逆行列}A^{-1} = \text{単位行列}I$ + + * $n$次の単位行列を$I_n$のように書く + +* 正則行列とは、逆行列を持つ正方行列 + +* 行列に割り算はないが、代わりに逆行列で掛ける + +* 逆行列の求め方 + + * 正則行列$A$と単位行列$I$を合わせて横に並べて書いた行列$(A, I)$に対して、掃き出し法を適用すると、行列$(I, A^{-1})$が得られる。 + + $$ + \begin{align} + A = + &\begin{pmatrix} + 9 & 2 \\ + -3 & 4 + \end{pmatrix} + , \ + I = + \begin{pmatrix} + 1 & 0 \\ + 0 & 1 + \end{pmatrix} + \\ + (A, I) = + &\begin{pmatrix} + 9 & 2 & 1 & 0 \\ + -3 & 4 & 0 & 1 + \end{pmatrix} + \\ + & これに掃き出し法を適用して、左半分を単位行列に変形すると、 \\ + &\begin{pmatrix} + 1 & 0 & \frac{2}{21} & -\frac{1}{21} \\ + 0 & 1 & \frac{1}{14} & \frac{3}{14} + \end{pmatrix} + \\ + & よって、 \\ + A^{-1} = + &\begin{pmatrix} + \frac{2}{21} & -\frac{1}{21} \\ + \frac{1}{14} & \frac{3}{14} + \end{pmatrix} + \end{align} + $$ + + * $2 \times 2$の行列の逆行列は以下の式で求められる + + $$ + A = + \begin{pmatrix} + a & b \\ + c & d + \end{pmatrix} + \ \text{のとき} \ + A^{-1} = \frac{1}{ad-bc} + \begin{pmatrix} + d & -b \\ + -c & a + \end{pmatrix} + $$ + + * 余因子行列によって求めることができる + +* 正方行列$A$が正則であることと $\det(A) \neq 0$ であることは同値 + + + +### 固有値と固有ベクトル + +* $Ax = \lambda x$ + + * $\lambda$を固有値、$x$を固有ベクトルという + * $A$は正方行列 + +* 例 + $$ + \begin{pmatrix} + 3 & 1 \\ + 2 & 4 + \end{pmatrix} + \begin{pmatrix} + 1 \\ + -1 + \end{pmatrix} + = + 2 + \begin{pmatrix} + 1 \\ + -1 + \end{pmatrix} + $$ + +* 固有空間 + $$ + E(\lambda) = \{x| Ax = \lambda x\} + $$ + + * $E(\lambda)$を、固有値$\lambda$に対する固有空間という + +* 固有方程式(特性方程式) + $$ + \det(A - x I) = 0 + $$ + + * これを$x$について解くと固有値$\lambda$を求めることができる + * さらに $(A-\lambda I)x=0$ を解くと固有ベクトルも求められる + * 例題は『入門線形代数』p290~ + +* 解について + + * 固有値・固有ベクトルとも、複数個あり得る + * 固有ベクトル $x = (x_1, x_2, x_3)$ で、例えば $x_1, x_2$ は求まっても $x_3$ は定まらないというようなことがある。そのとき、$x_3$ は任意の値を取れる + +* レイリー商 + + * $n \times n$の対称行列$A$と、$n$次ベクトル$x$について、$\frac{x^T A x}{x^T x}$をレイリー商という + * レイリー商は、固有ベクトル$x$に対応する、$A$の固有値 + + + + +### 疎行列 + +* 疎行列とは、要素の多くが0の行列 + +* 使用メモリ削減のため、いろいろな圧縮方法が考えられている + + * CRS形式の場合 + $$ + A = + \begin{pmatrix} + 1 & 0 & 3 \\ + 0 & 2 & 0 \\ + 0 & -1 & 1 + \end{pmatrix} + \ \ \Rightarrow \ \ + \begin{align} + a &= [1, 3, 2, -1, 1] \\ + c &= [1, 3, 2, 2, 3] \\ + r &= [1, 3, 4, 6] + \end{align} + $$ + + * ベクトル$a$に、行方向に順に見て0でない要素を入れる + * ベクトル$c$に、その列番号を入れる + * ベクトル$r$に、各行の最初の要素が$a$や$c$の何番目に入っているかを入れ、最後に$a$や$c$に入っている要素数+1を入れる + + + +### 係数行列と行基本変形 + +$$ +ax_1 + bx_2 = e \\ +cx_1 + dx_2 = f \\ +\text{上記は、以下の行列で表せられる} \\ +\begin{pmatrix} +a & b \\ +c & d +\end{pmatrix} +\begin{pmatrix} +x_1 \\ +x_2 +\end{pmatrix} += +\begin{pmatrix} +e \\ +f +\end{pmatrix} +$$ + +* 変数($x_1, x_2$)以外を**行基本変形**することにより、連立方程式を解くことができる + + * 行を入れ替える + * ある行を何倍かする + * ある行を別の行に足す + * 以上により、abcdの行列を単位行列に変形する(掃き出し法) + * なお、列基本変形というものもある + +* $(x_1, x_2)^T$は動かさないので、省略して1つの行列として表記することもある(拡大係数行列) + $$ + \begin{pmatrix} + a & b & e \\ + c & d & f + \end{pmatrix} + $$ + +* 最後まで変形(**階段行列**)しても単位行列にならないパターン + + * $0=1$のように矛盾が出てしまう場合は、解無し + * 全てが0になった行がある場合は、他の行は $x_1=2x_3, \ x_2 = x_3 +3$ のようになり、解は無数にあることになる + * 全てが0になった行の数を、解の自由度という + +* 階段行列のおいて、単位行列になった行の数が**階数**($\rank(A)$)になる + + * 全体が$n$行のとき、解の自由度は$n-\rank(A)$ + * 解の自由度が0のとき、解は1つ + + + +### 基本行列 + +$$ +行列Aを行基本変形して行列Bが得られるとき、以下の行列Xを基本行列という\\ +X A = B +$$ + +* 基本行列は次の3パターン + * 単位行列の行を交換したもの + * 単位行列のある行を$\alpha$倍したもの + * 単位行列のある行を$\alpha$倍して別の行に足したもの +* なお、列基本変形に対応した基本行列もある + + + +### 置換 + +$$ +\sigma = +\begin{pmatrix} +1 & 2 & 3 \\ +2 & 1 & 3 +\end{pmatrix} +, \ \tau = +\begin{pmatrix} +1 & 2 & 3 \\ +3 & 2 & 1 +\end{pmatrix} +$$ + +* 上の行が元の並び順で、下の行が置換後の並び順 + * $\sigma$の1が2に置換されるのを、$\sigma(1) = 2$ のように書ける +* 互換: 1を3に、3を1に、のように2つだけ相互に置換 +* 巡回置換: 1を3に、3を5に、5を1に、のように巡回した置換。$(1, 3, 5)$ のように書ける + * 互換は、2つだけの巡回置換とも言える +* 任意の置換は、いくつかの互換の積で表せる + * $(a_1, a_2, a_3) = (a_1, a_3)(a_1, a_2)$ + * 偶置換: 偶数個の互換の積として表される置換で、$sign(\sigma) = 1$と表す + * 置換0回の恒等置換も偶置換 + * 奇置換: 奇数個の~で、$sign(\sigma) = -1$と表す +* 恒等置換: 置換してないもの +* 置換の積は、後ろから順に置換する + * $\sigma \tau$ は、 $\tau$のあとに$\sigma$で置換する + * $\sigma \tau \neq \tau \sigma$ +* 逆置換: 上の行と下の行を入れ替えたもので、 $\sigma^{-1}$ のように書く + * $(\sigma^{-1})^{-1} = \sigma$ + * 互換を逆置換しても変わらない + + + + +### 行列式 + +* 行列式は、正方行列について定義されるあるスカラー値で、 + $$ + A = + \begin{pmatrix} + 1 & 2 \\ + 3 & 4 + \end{pmatrix} + $$ + のとき、 + $$ + \begin{align} + + \det(A) + \\&= + \begin{vmatrix} + 1 & 2 \\ + 3 & 4 + \end{vmatrix} + \\&= 1 \times 4 - 2 \times 3 + \\&= -2 + + \end{align} + $$ + +* $\det(A)$や$|A|$のように表記する + +* 行列式は、方程式の可解性を判定するために作られた。現代では、ニューラルネットワークの最適化等に使える + + + * 3次式であればサラスの方法が使える + * 『入門線形代数』テキストp121、通信指導問題問7を参照 + * 4次式以上であれば余因子展開を使う + * 方程式を行列式で解くにはクラメルの公式が使える + + * 入門線形代数』テキストp118~120参照 + + + + +#### $sign()$と$\sigma$で表す + +$$ +S_2 = \{ \sigma_1, \sigma_2 \} \\ +\sigma_1 = +\begin{pmatrix} +1&2\\ +1&2 +\end{pmatrix} +\ , \ +\sigma_2 = +\begin{pmatrix} +1&2\\ +2&1 +\end{pmatrix} +\\ +sign(\sigma_1)=1 \ , \ +sign(\sigma_2)=-1 +$$ + +を前提に、 +$$ +\begin{align} + +\det(A) +\\&= +\begin{vmatrix} +a_{11} & a_{12} \\ +a_{21} & a_{22} +\end{vmatrix} +\\&= a_{11}a_{22} - a_{12}a_{21} +\\&= \sum_{\sigma \in S_2} sign(\sigma)a_{1 \sigma(1)} a_{2 \sigma(2)} + +\end{align} +$$ + +* 3次にすると、 + $$ + \det(A) + = \sum_{\sigma \in S_3} sign(\sigma)a_{1 \sigma(1)} a_{2 \sigma(2)} a_{3 \sigma(3)} + $$ + + * n次でも同様 + +* 以上は$a_{1x},a_{2x}$のように行の順番に並んでいるが、以下のように列の順番に並べることもできる + $$ + \begin{align} + \det(A) + &= \sum_{\sigma \in S_3} sign(\sigma)a_{1 \sigma(1)} a_{2 \sigma(2)} a_{3 \sigma(3)} + \\&= \sum_{\sigma \in S_3} sign(\sigma)a_{\sigma(1)1} a_{\sigma(2)2} a_{\sigma(3)3} + \end{align} + $$ + + + +#### 余因子 + +$$ +\tilde{a}_{ij} = (-1)^{i+j} \det(A_{ij}) \ \ \cdots A_{ij}\text{はi行とj列を除いた行列} +$$ + +* $i$行と$j$列を除いた行列の行列式に、$(-1)^{i+j}$を掛けたもの +* 成分$a_{ij}$に対して、$\tilde{a}_{ij}$と書く + + + +#### 余因子展開 + +$$ +\det(A) = + +\begin{vmatrix} +a_{11} & a_{12} & a_{13} \\ +a_{21} & a_{22} & a_{23} \\ +a_{31} & a_{32} & a_{33} +\end{vmatrix} + += a_{11}\tilde{a}_{11} + a_{21}\tilde{a}_{21} + a_{31}\tilde{a}_{31} +$$ + +* 上記は行について展開しているが、列について展開することもできる +* 証明については『入門線形代数』第8章 + + + +#### 余因子行列 + +* 余因子の行列を転置したもの +* 行列$A$に対して、$\tilde{A}$ と書く +* 逆行列を求めるのに使える(『入門線形代数』p188) + + + + +### 線形結合(一次結合) + +* 複数のベクトルをそれぞれスカラー倍して結合してできたベクトル + * $c_1 a_1 + c_2 a_2 + \cdots + c_m a_m$ + +* 自明な線形結合 + * $0a_1+0a_2+\cdots +0a_m = 0$ + * 係数が全て0 + * 自明でない線形結合は、係数のうち少なくとも1つは0でない線形結合 +* 線形従属 + * 全ての係数を0にしなくても、0ベクトルにできる + * 例: $2a_1 - 3a_2 + 0a_3 = 0$ となるようなベクトル +* 線形独立 + * 全ての係数を0にしないと、0ベクトルにならない + * 自明な線形結合にする必要がある + * 例: $0a_1 - 0a_2 + 0a_3 = 0$ のようにしないと0ベクトルを表せないようなベクトル + + + +#### 用語 + +* 部分空間を生成するベクトルの集合を、**生成系**という +* 生成系の要素となるベクトルを**生成元**という + +* 生成元がすべて線形独立であるとき、その生成系を部分空間の**基底**という + * 基底はベクトルの集合 +* 基本ベクトルから成る基底を、**標準基底**という +* 基底のベクトルの数を、部分空間の**次元**という + * $W$の次元を $\dim(W)$ と書く + + + +#### 部分空間 + +* (数ベクトル空間$R^n$の部分集合$W \subseteq R^n$について、)次の条件を満たす$W$を、$R^n$の部分空間という + + * $a, b \in W \qq{のとき、} a+b \in W$ + * $a \in W \qq{のとき、} ca \in W$ + +* 3次の数ベクトル空間$R^3$の中に、2次の部分空間を作る、というようなことができる + +* 生成される部分空間 + + * ベクトル$a_1, a_2, \cdots , a_m$ で生成される部分空間を $L(a_1, a_2, \cdots , a_m)$ のように書き、この$a_1, a_2, \cdots , a_m$を生成元という + +* 成分表示 + + * 部分空間は、基底の要素を$a_n$とすると、$c_1 a_1 + c_2 a_2 + \cdots + c_n a_n$ のように表せる + + * 上記$c_n$を以下のように表したものを成分表示という + $$ + \begin{pmatrix} + c_1 \\ + c_2 \\ + \cdots \\ + c_n + \end{pmatrix} + $$ + +* $U, V$を$R^n$の部分空間とするとき、 + + * 積集合$U \cap V$も部分空間 + * 和集合$U \cup V$は部分空間とは限らない + * $U+V = \{ a+b \ | \ a \in U, b \in V \}$ は部分空間 + * 『入門線形代数』p229~ + +* 直和 + + * $W = U \bigoplus V$ + * 意味は、$W = U + V, \ U \cap V = \{0\}$ + * 『入門線形代数』p232~ + + + +#### 線形写像 + +* 定義1 + * $f(a) = Aa$ + * $A$は行列、$a$は数ベクトル + * $A$を**行列表示**、表現行列などと言う + * "$A$は$f()$の行列表示"のように言う +* 定義2 + * $f(a_1+a_2) = f(a_1)+f(a_2)$ + * $f(ca) = c f(a)$ + * $a$は数ベクトル、$c$はスカラー +* 像 + * 写像$f$によって写ったものの集合 + * $Im(f)$ のように書く +* 核 + * $f(x) = 0$ となるような元の$x$の集合 + * $Ker(f)$ のように書く +* 問題の解き方について『入門線形代数』11.5(p245~)参照 + + + +#### 階数 + +* 定義がいっぱいある + * [rank(階数)のお話 Part 1 | 東北大学 学習支援センター(SLAサポート)](http://sla.cls.ihe.tohoku.ac.jp/learningtip/2962/) + +* 行列Aに対して$\rank(A)$のように書く +* $n$個の$m$次数ベクトルが**線形従属**であることは、以下と同値 + * $m$行$n$列の行列$A$としたとき、 + * $\rank(A) < n$ + * $n$次の列ベクトル$x$があるとき、$Ax=0$が自明でない解を持つ + + * $m=n$の正方行列のときは更に、 + * $A$が正則でない + * $\det(A) = 0$ + + + +#### 次元 + +* $R^n$の部分空間$W$の任意の基底は、同じ個数のベクトルからなる。この数を$W$の次元といい、$\dim(W)$と書く + + + +### 基底の変換 + +* 以下、$P$はある基底の各要素を列ベクトルとして並べた行列とする + + * $P = (b_1, b_2, b_3)$ + * $b_1, b_2, b_3$ はそれぞれ列ベクトル + * $R^3$の場合を例にしている + +* 基底変換 + $$ + (b_1, b_2, b_3) = (e_1, e_2, e_3) P + $$ + + * (右辺)標準基底$(e_1, e_2, e_3)$に行列$P$をかけると、(左辺)ある基底$(b_1, b_2, b_3)$になることを表している + * 逆行列$P^{-1}$にすると、左右逆の式が成り立つ + +* 座標変換 + $$ + \begin{pmatrix} + x_1 \\ x_2 \\ x_3 + \end{pmatrix} + = P + \begin{pmatrix} + x_1' \\ x_2' \\ x_3' + \end{pmatrix} + $$ + + * (右辺)行列$P$にある基底の成分表示$(x_1', x_2', x_3')^T$をかけると、(左辺)標準基底の成分表示$(x_1, x_2, x_3)^T$になることを表している + * これも逆行列$P^{-1}$にすると、左右逆の式が成り立つ + +* $B = P^{-1}AP$ + + * 別の行列表示を求める式 + * 記号 + * $B$: ある基底による行列表示 + * $A$: 標準基底による行列表示 + * ステップ + 1. 問題に示された"ある基底"を並べて、行列$P$を作る + 2. 逆行列$P^{-1}$を計算する + 3. $P^{-1}AP$ を計算して$B$を求める + * 『入門線形代数』p279 + + + +#### 対角行列 + +* 対角成分以外の成分が0の行列 + * + +* $B = P^{-1}AP$ が対角行列になるとき、$A, B$ を相似といい、$A$は対角化可能であるという +* 対角化 + * 対角化とは、対角行列に変形すること + * 行列演算の計算量を大幅に減らすことができる + * 常に対角化可能とは限らない + * 固有ベクトルへの基底の変換により求めることができる + * 行列$A$の固有ベクトルを、列ベクトルにした上でまとめて行列$P$として、 $P^{-1}AP$ を求めればよい + +* 対角化のステップ + 1. 与えられた行列$A$の固有値を求める + 2. 固有ベクトルを求める + 3. 固有ベクトルをまとめて行列$P$とする + 4. $P^{-1}AP$ を求める + * 固有値を斜めに並べて対角行列$B$として、$AP = PB$ として、それに左から$P^{-1}$して求めることができる + * $P^{-1}$の計算が不要なので楽 + * 『入門線形代数』p300参照 +* 『入門線形代数』p299~ + + + + + + +## 図形 + +* 多角形の外角の和は360度 + * タートル系のプログラミング言語で見ると、多角形を描くカメは合計1回転する + * 正n角形の内角は、それぞれ$180-(360/n)$度 + + + +### 三角形 + +* 以下のいずれかが等しければ、その三角形は合同 + * 3辺の長さ + * 2辺の長さとその挟む角 + * 1辺の長さとその両端の角 +* 各辺の長さの比と、3つの内角が等しければ、その図形は相似 + * 三角形の場合、どちらかを満たせばもう片方も満たす + * 反転しててもOK +* 各辺の垂直二等分線は、1点で交わる + * その点から各頂点への距離は等しい(垂直二等分線なので) + * その点を中心にした円を、三角形の外接円という + + + +**直角三角形** + +* 三平方の定理: $a^2 + b^2 = c^2$ + + + +### 円 + +* 直径に対する円周角は$90^\circ$ + + + + + +## 関数 + +### 関係 + +* $G = \{(x, y) | R(x,y)\}$ + * $R(x, y)$を満たす$(x, y)$を全て集めた集合$G$を、関係$R$のグラフという +* 定義域と値域 + * 定義域とは、$x$のとりうる値の範囲 + * 値域とは、$y$のとりうる範囲 + * $\{ x|R(x,y) \}$ + * Rの定義域(domain)といい、$dom(R)$と書く + * $\{ y|R(x,y) \}$ + * Rの値域(range)といい、$ran(R)$と書く + * いずれも$x \geq 0$のような書き方でOK +* 関数(写像)とは、関係のうち、入力$x$に対するただ1つの出力$y$が定まるもの + * $f(x) = y$ +* 単射とは、関数のうち、入力$x$に異なる値を入れたら常に異なる出力$y$を返すもの + * $y = \pm \sqrt{x}$のような関数は単射ではない。$x \geq 0$のような条件をつければ単射になる +* 全射とは、関数のうち、任意の出力$y$に対応する入力$x$が必ず存在するもの +* 全単射とは、単射かつ全射のもの + + + +### 関数 + +* 写像とも言う +* $y = mx + q$ + * $m$: 傾き + * $q$: y切片(y方向に+q) +* $y = m(x-p)$ + * $p$: x切片(x方向に+p) +* $(a, b)$を通り、傾きが$m$の直線は、$y = m(x - a) + b$ + * $(a_1, b_1)$と$(a_2, b_2)$を通る直線は、傾きが$\frac{b_2-b_1}{a_2-a_1}$ +* 座標平面上の円 + * 原点を中心とする半径$r$の円は $x^2 + y^2 = r^2$ + * 図を描いて三平方の定理 + * 点$(a, b)$を中心とする半径$r$の円は $(x-a)^2 + (y-b)^2 = r^2$ +* $f(x) = x$ となる$x$を不動点と言う + + + +#### 逆関数 + +* 関数$f$の逆関数を$f^{-1}$と書く +* $f(a) = b$のとき、逆関数は$f^{-1}(b) = a$ と書ける + * $a$を入力したら$b$が出力される関数$f$があるとき、その逆関数$f^{-1}$は$b$を入力したら$a$が出力されるもの + * 逆関数では、元の関数の定義域が値域になり、値域が定義域になる +* 関数が全単射でないと、逆関数は存在しない + * 関数が狭義単調でないと、逆関数は存在しない(逆関数からただ1つの解が得られないことになるので) +* $f$が座標$(a, b)$を通るとき、逆関数$f^{-1}$は座標$(b, a)$を通るので、座標平面上、**両関数は$y = x$に関して対称**になる +* 逆関数の求め方 + * $y = f(x)$を$x = f(y)$の形にするだけ + * 例1) $f(x) = x^2 \ \text{ただし}(x \geq 0)$ のとき、$f^{-1}(x) = \sqrt{x}$ + * $(x \geq 0)$じゃないと単射じゃないので、逆関数は存在しない + * 例2) $f(x) = 2^x$のとき、$f^{-1}(x) = \log_{2}{x}$ + + + +#### 合成関数 + +* $f(x)$と$g(x)$の合成関数を$f \circ g(x)$と表し、$f(g(x))$を意味する +* $f(x)$の$x$部分に、$g(x)$を代入する +* $f(x) = x^2, g(x) = 2x + 1$のとき、$f \circ g(x) = (2x+1)^2$ + + + +### 三角関数 + +* 弧度法は、単位円(半径1の円)の弧の長さで角度を表す方法 + + * 単位はradだけど、ほぼ省略される。書いてなかったらほぼrad +* rad換算 + * $\frac{\pi}{6} = 30^\circ$ + * $\frac{\pi}{4} = 45^\circ$ + * $\frac{\pi}{3} = 60^\circ$ + * $\frac{\pi}{2} = 90^\circ$ + * $\pi = 180^\circ$ + * $2\pi = 360^\circ$ +* 三角関数の性質 + + * $\theta$が実数のとき、弧度は$2\pi$で1周するので、$\theta = a + 2n\pi$と表せる + * =基本周期は$2\pi$である + * 単位円上の座標を$(\cos\theta, \sin\theta)$と表せる + * $90^\circ$は$\frac{\pi}{2}$なので、 + * $\sin(\frac{\pi}{2}+\theta) = \cos\theta$ + * $\cos(\frac{\pi}{2}+\theta) = -\sin\theta$ + * $\tan(\frac{\pi}{2}+\theta) = -\frac{1}{\tan\theta}$ +* 正弦は$\sin$、余弦は$\cos$、正接は$\tan$ +* 符号 + * $\sin(-\theta) = -\sin(\theta)$ + * $\cos(-\theta) = \cos(\theta)$ + * $\tan(-\theta) = -\tan(\theta)$ +* グラフ + * サイン曲線 + * 例: $y = \sin{x}$ + * 原点を通り、$x = \frac{\pi}{2}$のとき最大値になる + * コサイン曲線 + * 例: $y = \cos{x}$ + * $x = 0$のとき最大値になる + * $y = \cos{x} = \sin(x+\frac{\pi}{2})$ + + + +#### 各種定理 + +* 三角形について、基本的に、辺aの対角がAとなるものを考える +* 三角関数の相互関係 + * $\sin^2{\theta} + \cos^2{\theta} = 1$ + * $\tan\theta = \frac{\sin\theta}{\cos\theta}$ + * $\frac{1}{\cos^2\theta} = 1 + \tan^2\theta$ + * $\frac{1}{\sin^2\theta} = 1 + \frac{1}{\tan^2\theta}$ + * $\cot \theta = \frac{1}{\tan \theta} = \frac{\cos\theta}{\sin\theta}$ + * コタンジェントと読み、タンジェントの逆数 +* 正弦定理 + * $\frac{\sin{A}}{a} = \frac{\sin{B}}{b} = \frac{\sin{C}}{c}$ + * 三角形の面積 $\triangle ABC = \frac{1}{2}bc\sin{A} = \frac{1}{2}ac\sin{B} = \frac{1}{2}ab\sin{C}$ を変形して求められる +* 余弦定理 + * $a^2 = b^2 + c^2 -2bc\cos{A}$ + * 2辺の長さと挟む角がわかれば、残りの辺の長さがわかる +* 加法定理 + * $\sin(\alpha+\beta) = \sin{\alpha}\cos{\beta} + \cos{\alpha}\sin{\beta}$ + * $\sin(\alpha-\beta) = \sin{\alpha}\cos{\beta} - \cos{\alpha}\sin{\beta}$ + * $\cos(\alpha+\beta) = \cos{\alpha}\cos{\beta} - \sin{\alpha}\sin{\beta}$ + * $\cos(\alpha-\beta) = \cos{\alpha}\cos{\beta} + \sin{\alpha}\sin{\beta}$ +* 倍角の公式・半角の公式 + * 全部加法定理から簡単に導ける + * $\sin 2\theta = 2 \sin \theta \cos \theta$ + * $\cos{2\theta} = \cos^2{\theta} - \sin^2{\theta} = 1 - 2\sin^2{\theta} = 2\cos^2{\theta} - 1$ + * $\sin^2 \theta = \frac{1-\cos^2\theta}{2}$ + * $\cos^2 \theta = \frac{1+\cos^2\theta}{2}$ + +* 和・差を積に直す公式、積を和・差に直す公式 + * $\sin{A}\cos{B} = \frac{1}{2}(\sin(A+B) + \sin(A-B))$ + * $\sin{A}\sin{B} = -\frac{1}{2}(\cos(A+B) - \cos(A-B))$ + * $\cos{A}\cos{B} = \frac{1}{2}(\cos(A+B) + \cos(A-B))$ + + + + +#### 逆三角関数 + +* $\sin^{-1}$のように書いて、逆正弦関数、アークサイン、サインインバースなどと読む + * $\sin a = b$のとき、$\sin^{-1}b = a$ + * 例えば、$\sin^{-1}\frac{\sqrt{3}}{2} = \sin 60^{\circ} = \frac{\pi}{3}$ + * $\cos a = b$のとき、$\cos^{-1}b = a$ + * マイナス1乗と間違えがちなので注意 +* 三角関数は周期関数なので、定義域が定まっているときに限り狭義単調となり、逆関数を求められる + * 周期に伴い定義域も$2\pi n$のような変数を付けて表せるが、$n=0$としたものを主値という + * 定義域は、逆関数では値域になる + + + + + +## 数列 + +* 定義 + * 初項を$a_1$とし、その値を$a$とする + * 一般項$a_n$ + * 等差数列: $a_n = a+(n-1)d$ + * 等比数列: $a_n = ar^{n-1}$ + * 階差数列: $a_n - a_{n-1} = b_n$ + * それぞれに$n-1$が出てくるのは、初項$a_1$の分を除いているから + + + +### 漸化式 + +TODO + + + +### 数列の和 + +* $\sum_{k=1}^{n}ca_k = c\sum_{k=1}^{n}a_k$ + * 定数部分を$\sum$の外に出せる +* $\sum_{k=1}^{n}(a_k+b_k) = \sum_{k=1}^{n}a_k + \sum_{k=1}^{n}b_k$ + * 2つの$\sum$に分離できる +* $\sum_{i=1}^{n}(i+1) = \sum_{i=2}^{n+1}{i}$ + * ループの開始・終了をズラして式を変形できる + * $\sum$の上下を$+1$したら、$f(k)$を $f(k-1)$にする + + + +#### 等差数列の和 + +$$ +\sum_{k=1}^{n}k = \frac{1}{2}n(n+1) +$$ + + + +#### 等比数列の和 + +$$ +\sum_{k=1}^{n}r^{k-1} = \frac{1-r^n}{1-r} +$$ + + + +#### 階差数列の和 + +* TODO: 公式はないので、解き方を書く +* 『初歩からの数学』p230~ + + + +### 部分和 + +* 第$n$項までの和 + $$ + S_n = \sum_{k=1}^{n} a_k = a_1 + a_2 + \cdots + a_n + $$ + +* 部分和から$a_n$を求める + $$ + S_n - S_{n-1} = \sum_{k=1}^{n} a_k - \sum_{k=1}^{n-1} a_k = a_n + $$ + +* 部分和のつくる数列を$\{S_n\}$のように書く + + + +### 級数 + +$$ +\sum_{n=1}^{\infin} f(n) +$$ + +* 級数とは、数列の無限和 + +* 無限和なので、$n=1$の部分はあまり気にする必要はなく、実際$n=0$だったり$n=2$だったりしても良い + +* 級数の収束とは、部分和の数列$\{S_n\}$が、ある値$s$に収束すること + $$ + \sum_{n=1}^{\infin} a_n = \lim_{n\rightarrow\infin} S_n = s + $$ + +* 級数の発散とは、部分和の数列$\{S_n\}$が収束しないこと + +* 定理 + + * 級数$\sum_{n=1}^{\infin} a_n$ が収束するとき、$\lim_{n\rightarrow\infin} a_n = 0$ である + * $\lim_{n\rightarrow\infin} a_n = 0$ でないとき、 級数$\sum_{n=1}^{\infin} a_n$ は収束しない + * 上の対偶。こっちをよく使う + * $\lim_{n\rightarrow\infin} a_n = 0$ のときは、収束するか発散するかは不明 + +* 級数の収束・発散についての、基本的な解法 + + 1. $\lim_{n\rightarrow\infin} a_n = 0$ か調べる + * 上の定理より、0でないとき収束しない + * ほぼこれで答えは出ないので、大変そうならスキップ + 2. $S_n = \sum_{k=1}^{n} a_k$ を求める + * 次のステップに進む前に $\sum$ を外すのが目標 + * 求め方 + * 数列の和の公式を使う + * いくつか書き出して消せる式を探す + * 部分分数分解してからこれを行うこともある + 3. $\lim_{n\rightarrow\infin} S_n$ を求める + +* 『入門微分積分』第14章 + + + +#### 正項級数 + +* 全ての項が非負の数列からなる級数 +* 収束・発散について、様々な判定法がある + * 『入門微分積分』定理14.3~14.6 (p242~) + + + +#### 交項級数 + +* 各項の符号が交互に反転する数列からなる級数 +* 『入門微分積分』p249~ + + + +#### 絶対収束・条件収束 + +* 絶対収束 + $$ + \text{級数} \sum_{n=1}^{\infin}a_n \text{において、級数}\sum_{n=1}^{\infin}|a_n| \text{が収束するもの} + $$ + + * 絶対収束する級数は収束する + +* 条件収束 + $$ + \text{級数} \sum_{n=1}^{\infin}a_n \text{は収束するが、級数}\sum_{n=1}^{\infin}|a_n| \text{は発散するもの} + $$ + +* 『入門微分積分』p251~ + + + +#### 整級数(べき級数) + +$$ +\sum_{n=0}^{\infin} a_n x^n +$$ + +* より一般的には $\sum_{n=0}^{\infin} a_n(x-b)^n$ として、$b$ を中心とした整級数が考えられるが、ここでは $b=0$ として簡単に考える + +* 収束半径 + + * $|x| < R$ ならば収束し、$|x| > R$ ならば発散するとき、$R$ を収束半径という + + * 収束する$x$の範囲を意味する + + * $R = 0$ ならば、$x = 0$ のみで収束する + * $R = \infin$ ならば、すべての $x$ で収束する + + * 収束半径は、以下の公式の**逆数**により求められる + $$ + \begin{align} + & \lim_{n \rightarrow \infin} |\frac{a_{n+1}}{a_n}| \qq{(公式1)} \\ + & \lim_{n \rightarrow \infin} \sqrt[n]{|a_n|} \qq{(公式2)} + \end{align} + $$ + + * ただし、$0$と$\infin$は互いに逆数とする + * 漸化式の場合、一般項$a_n$を求めなくても公式1は使えることがある + + * 項別微分・項別積分しても、収束半径は同じ + + * やり方については『入門微分積分』p266~ + +* 『入門微分積分』第15章 + + + + + +## 極限 + +### 数列の極限 + +* 意味 + $$ + \lim_{n \rightarrow \infin} a_n = \alpha + $$ + + * 数列$\{a_n\}$において、$n$が限りなく大きくなるにつれて、$a_n$が$\alpha$に近づくことを意味する + * 数列$\{a_n\}$は収束し、極限値は$\alpha$ + +* 収束しない数列は、発散するという + + * 無限大に発散する場合、$\lim_{n \rightarrow \infin} a_n = \infin$ + * マイナス無限大に発散する場合、$\lim_{n \rightarrow \infin} a_n = -\infin$ + +* 性質 + + * $\lim_{n\rightarrow\infin} a_n = \infin \Leftrightarrow \lim_{n\rightarrow\infin} \frac{1}{a_n} = 0$ + + * $\lim_{n\rightarrow\infin} a_n = 0 \Leftrightarrow \lim_{n\rightarrow\infin} \frac{1}{a_n} = \infin$ + + * $c \gt 0 \ \text{ならば、} \ \lim_{n\rightarrow\infin} cn = \infin$ + + * $r \gt 1 \ \text{ならば、} \ \lim_{n\rightarrow\infin} r^n = \infin$ + + * $1 \gt r \gt 0 \ \text{ならば、} \ \lim_{n\rightarrow\infin} r^n = 0$ + +* 関数の極限と同様、不定形の極限のままでは計算できない + + * $\infin - \infin$ + * $0 \times \infin$ + * $\frac{\infin}{\infin}$ + * $\frac{0}{0}$ + +* 有界で単調増加な数列は収束する + + * 数列$\{a_n\}$が有界であるとは、ある$M,N$が存在し、全ての$n$において$M \leq a_n \leq N$となること + +* 無限数列$\{a_n\}$の全ての和 $\sum_{k=1}^{\infin} a_k$ を、級数という + + * 級数が発散するか収束するかという問題は、以下の順で解く + 1. 第$n$部分和 $\sum_{k=1}^{n} a_k = S_n$とする + 2. $S_n = a_1 + a_2 + a_3 + \cdots + a_n = $ の式を組み立てる + 3. 級数 $\sum_{k=1}^{\infin} a_k = \lim_{n\rightarrow\infin} S_n$ を求める + +* 上極限(じょうきょくげん)・下極限(かきょくげん) + + * $\lim_{n\rightarrow\infin} a_n = \sin \frac{n}{2}\pi$ のように振動する場合、極限はないが、大きい方を上極限、小さい方を下極限という + + + + +### 関数の極限 + +* 意味 + $$ + \lim_{x \rightarrow a} f(x) = \alpha + $$ + + * $x$が$a$に近づくにつれて、$f(x)$が$\alpha$に近づくことを意味する + * $f(x)$は収束し、極限値は$\alpha$ + +* 発散する場合、$\lim_{x \rightarrow a} f(x) = \infin$、$\lim_{x \rightarrow a} f(x) = -\infin$ + +* 性質は数列の極限と同様 + +* 定理 + + * $\lim_{x\rightarrow a}f(x) = \alpha$ と $\lim_{x\rightarrow a}g(x) = \beta$ が存在するとして、 + * $\lim_{x\rightarrow a}(f(x)+g(x)) = \alpha + \beta$ + * $\lim_{x\rightarrow a}(f(x)g(x)) = \alpha \beta$ + * 特に、$\lim_{x\rightarrow a}(c \ f(x)) = c \ \alpha$ + * $\lim_{x\rightarrow a}(\frac{f(x)}{g(x)}) = \frac{\alpha}{\beta}$ + * $f(x) < g(x) \text{ならば、} \lim_{x\rightarrow a}f(x) \leq \lim_{x\rightarrow a}g(x)$ + * 同じ極限値を持つ2つの関数に挟まれた関数も、同じ極限値を持つ(はさみうちの原理) + + + +#### 不定形 + +* 不定形の極限のままでは計算できない + + * 不定形の極限: 「$\infin - \infin$」「$0 \times \infin$」「$\frac{\infin}{\infin}$」「$\frac{0}{0}$」 + + * まずそのまま$0$や$\infin$に置き換えて計算し、結果として不定形になってしまったら、対策を考える + + * 対策 + + * 因数分解等で式変形をする + + * 最高次数で割る + $$ + \lim_{n\rightarrow\infin} \frac{n^2+n}{n^2-n} = \lim_{n\rightarrow\infin} \frac{1+\frac{1}{n}}{1-\frac{1}{n}} = 1 + $$ + + * 分母分子を最も次数の大きい変数で割る + + * 分子を有理数にする + $$ + \lim_{n\rightarrow\infin}(\sqrt{n+1} - \sqrt{n}) = \frac{(\sqrt{n+1} - \sqrt{n})(\sqrt{n+1} + \sqrt{n})}{\sqrt{n+1} + \sqrt{n}} = \frac{n+1-n}{\sqrt{n+1} + \sqrt{n}} = 0 + $$ + + + +##### ロピタルの定理 + +* 不定形「$\frac{\infin}{\infin}$」「$\frac{0}{0}$」になった場合、分母分子をそれぞれ微分した値と等しくなり、それを利用して簡単に解くことができる可能性がある + +$$ +\lim_{x \rightarrow a} \frac{f(x)}{g(x)} = \lim_{x \rightarrow a} \frac{f'(x)}{g'(x)} +$$ + +* 複数回微分してもOK + * $\frac{2^x}{e^x}$ のような式で、ロピタルの定理を$x$回使うと$\frac{x!}{e^x}$になる + +* 分母分子をそれぞれ別個に微分するので、商の微分公式は使わないことに注意 +* 『入門微分積分』p134~ + + + +#### 右極限・左極限 + +* $x$が$a$より大きい値を取りながら$a$に近づくとき(右極限) + $$ + \lim_{x \rightarrow a+0} f(x) = \alpha + $$ + +* $x$が$a$より小さい値を取りながら$a$に近づくとき(左極限) + $$ + \lim_{x \rightarrow a-0} f(x) = \alpha + $$ + +* いずれも$a=0$のとき$a$は省略され、$x \rightarrow +0$、$x \rightarrow -0$ のように書く + + + +#### ネイピア数($e$) + +* 自然対数の底 + + * $\log_e x$ で、$e$を省略して$\log x$とすることがある + +* 約2.7 + +* 定義 + + * 定義1 + + $$ + e = \lim_{x \rightarrow \pm \infin}(1 + \frac{1}{x})^x + $$ + + * 定義2 + + $f(x) = e^x$ 上の点 $(0, 1)$ における接線の傾きが1となる$e$のこと。 + 導関数により求めると、 + $$ + f'(0) = \lim_{h \rightarrow 0} \frac{e^h-1}{h} = 1 + $$ + + + +#### 三角関数の極限 + +* $\lim_{x \rightarrow 0}$ + * $\lim_{x \rightarrow 0} \sin x = 0$ + * $\lim_{x \rightarrow 0} \cos x = 1$ + * $\lim_{x \rightarrow 0} \frac{x}{\sin x} = 1$ + * $\lim_{x \rightarrow 0} \frac{\sin x}{x} = 1$ + * $\lim_{\theta \rightarrow 0} \frac{c \sin \theta}{c \ \theta} = 1$ + * 『初歩からの数学』p276~ +* $\lim_{x \rightarrow \infin}$ + * $\lim_{x \rightarrow \infin} \frac{\sin x}{x} = 0$ + * $-1 < \sin x < 1$ なので + * $\cos x$でも同様 + + + +### イプシロン-エヌ論法・イプシロン-デルタ論法 + +**$\epsilon-N \text{論法}$** + +$\lim_{n\rightarrow\infin} a_n = \alpha$ ($\alpha$に収束する)というのを、厳密に定義 +$$ +任意の \epsilon > 0に対して、ある自然数Nがあって、n \geq N ならば \\ +|a_n - \alpha| < \epsilon \\ +が成り立つ +$$ + +* 上記のように言えれば、「$\alpha$に収束する」と証明できたことになる +* 「任意の」とは、「どんな数字を入れても」という意味 +* $\epsilon$ は、0に限りなく近い小さい数字をイメージすると良い +* $\alpha$に収束せず、$\infin$に発散する場合は、異なる定義なので注意(必要であれば調べる) + + + +**$\epsilon-\delta \text{論法}$** + +$\lim_{n\rightarrow a} f(x) = \alpha$ ($\alpha$に収束する)というのを、厳密に定義 +$$ +任意の \epsilon > 0 に対して、ある \delta>0 があって、 0<|x-a|<\delta ならば \\ +|f(x) - \alpha| < \epsilon \\ +が成り立つ +$$ + +* $\epsilon-N \text{論法}$の関数版。注意点も同様 + + + +### 高位の無限小 + +$$ +\lim_{x\rightarrow a}f(x)=0, \ \lim_{x\rightarrow a}g(x)=0 \qq{のとき、} \\ +\lim_{x\rightarrow a}\frac{g(x)}{f(x)} = 0 \qq{であれば、} \\ +g(x) \qq{は高位の無限小} +$$ + + + +### ランダウの記号 + +* TODO: 全然わからないので要調査 +* 数学の$O$は、計算量の$O$-記法と異なる感じがするが、一応つながっているらしい + + + +#### Big O + +$$ +f(x) = O(g(x)) \ , \ (x \rightarrow \infin) +$$ + +* $f(x)$が、$g(x)$に比例またはそれ以下に抑えられるという意味 + + + +#### Small o + +$$ +f(x) = o(g(x)) +$$ + +* $f(x)$が、概ね$g(x)$未満であるという意味 + + + + + +## 微分積分 + +### 微分 + +#### 導関数 + +* 定義式 + $$ + xについての関数f(x)があるとき、導関数f'(x)は、\\ + f'(x) = \lim_{h \rightarrow 0} \frac{f(x+h)-f(x)}{h} + $$ + + * 指数関数・対数関数・三角関数の微分についても、ここから導出できる + * コンピュータで計算するときは、$h$に適当な小さい値を入れて近似的に解くことがよくある + * シミュレーション時によく使うらしい + * 浮動小数点演算になるので、その計算に特化した演算装置であるGPUが使われる + * 例: $f(x) = x^2$を微分すると、$f'(x) = \lim_{h \rightarrow 0}\frac{(x+h)^2-x^2}{h} = 2x$ + +* $f'(x)$を$f(x)$の導関数といい、導関数を求めることと微分という + +* 導関数は以下のように表記する + + * $f'(x)$ + * $(\text{元の式})'$ + * $y'$ + * $\frac{dy}{dx}$ + * $y$を$x$で微分する、という意味 + * $\frac{d}{dx}$のように書くこともある + * $dx$は「デルタ$x$」または「ディーエックス」と読む + * $x$の増分を意味する。$dy$も同様 + +* 曲線$y=f(x)$上の点$(a, f(a))$を通る接線の式は、「$y = f'(a)(x-a)+f(a)$」 + +* グラフが連続しているところでしか微分できないので注意 + + * 以下は不連続のところがあって、そこでは微分できない + * $\tan x$ : タンジェントカーブで$\infin$の直後に$-\infin$が来る + * 連続であっても微分できるとは限らない + * $|x|$ : カクっと曲がる点は連続だが、微分できないとされる + + + + +#### 微分の公式 + +* $\{ f(x) + g(x) \}' = f'(x) + g'(x)$ +* $\{ c \ f(x) \}' = c \ f'(x)$ + * $c$は定数 + + + +##### $x^n$の微分 + +$f(x) = x^n$を微分すると、$f'(x) = nx^{n-1}$ + +* $f(x) = x^n + c$ などで、定数部分$c$は消滅する +* あくまで$f(x)=x^n$の形のときしか使えないので注意 + * $x^3 + 3x^2 + 2x + 5$ みたいな式をこの方法で微分できるのは、上の微分の和の公式と組み合わせて使えるからに過ぎない + * 使えない場合は定義式に戻るか、合成関数の微分を使うことになる + + + +##### 三角関数の微分 + +* 通常 + * $(\sin x)' = \cos x$ + * $(\cos x)' = -\sin x$ + * $(\tan x)' = \frac{1}{\cos^2 x}$ + +* 逆三角関数 + * $(\sin^{-1}x)' = \frac{1}{\sqrt{1-x^2}}$ + * $(\cos^{-1}x)' = \frac{1}{\sqrt{1-x^2}}$ + * $(\tan^{-1}x)' = \frac{1}{1+x^2}$ + +* $\sin{3x}$ などの微分は、合成関数の微分になる + * $(\sin 3x)' = 3 \cos 3x$ + * $(\cos 3x)' = -3 \sin 3x$ + + + + +##### 双曲線関数 + +$$ +\begin{align} +\sinh x &= \frac{e^x - e^{-x}}{2} \\ +\cosh x &= \frac{e^x + e^{-x}}{2} \\ +\tanh x &= \frac{\sinh x}{\cosh x} = \frac{e^x - e^{-x}}{e^x + e^{-x}} \\ +\end{align} +$$ + +* それぞれ「ハイパボリック~」と読む +* 微分 + * $(\sinh x)' = \cosh x$ + * $(\cosh x)' = \sinh x$ + * $(\tanh x)' = \frac{1}{\cosh^2 x}$ + + + +##### 積の微分公式 + +$$ +\{ f(x) g(x) \}' = f'(x) g(x) + f(x) g'(x) +$$ + +* $x^3 \cos x$ のような式を微分したいときに、$f(x) = x^3, \ g(x) = \cos x$ のように分解して微分できるようになる + + + +##### 商の微分公式 + +$$ +\{ \frac{f(x)}{g(x)} \}' = \frac{f'(x) g(x) - f(x) g'(x)}{ \{g(x)\}^2 } +$$ + + + +また、$f(x)=1$のとき、 +$$ +\{ \frac{1}{g(x)} \}' = \frac{-g'(x)}{ \{g(x)\}^2 } +$$ + + + +##### 合成関数の微分 + +$$ +\begin{align} +f(x) &= g(h(x)) \qq{のとき、} \\ +f'(x) &= g'(h(x)) \cdot h'(x) +\end{align} +$$ + +* 大枠が$g(x)$になるイメージ +* $f(x) = (x^2+3x+1)^6$ を微分すると + * $g(x) = x^6$ + * $h(x) = (x^2+3x+1)$ + * よって、 $f'(x) = g'(h(x)) \cdot h'(x) = 6(x^2+3x+1)^5 \cdot (2x+3)$ +* $f(x) = (x+a)^n$ を微分すると + * $g(x) = x^n$ + * $h(x) = (x+a)$ + * よって、 $f'(x) = g'(h(x)) \cdot h'(x) = n(x+a)^{n-1}$ +* $f(x) = \sin{3x}$ を微分すると + * $g(x) = \sin{x}$ + * $h(x) = 3x$ + * よって、 $f'(x) = g'(h(x)) \cdot h'(x) = \cos{3x} \cdot 3 = 3\cos{3x}$ +* $f(x) = \sin^n x$ を微分すると + * $g(x) = x^n$ + * $h(x) = \sin x$ + * よって、 $f'(x) = g'(h(x)) \cdot h'(x) = n \sin^{n-1} x \cdot \cos x$ + + + + +###### 平方根の微分 + +例えば $\sqrt{x^2+a}$を微分したいとき、$g(h(x)) = \sqrt{x^2+a}$ として、合成関数の微分を使う +$$ +\begin{align} +g(x) &= \sqrt{x} \\ +h(x) &= x^2+a \\ +g'(x) &= (x^\frac{1}{2})' = \frac{1}{2\sqrt{x}} \\ +g(h(x))' &= \frac{1}{2\sqrt{x^2+a}} \cdot (x^2+a)' \\ +&=\frac{2x}{2\sqrt{x^2+a}} +\end{align} +$$ + + +##### 逆関数の微分公式 + +$$ +f^{-1}(x)' = \frac{dx}{dy} = \frac{1}{\frac{dy}{dx}} +$$ + +* 逆関数を微分して逆数をとると、元の関数の微分と同じになる + + + +##### 指数関数・対数関数の微分 + +* $(a^x)' = a^x \log_e a$ + * $(e^x)'=e^x$ +* $(\log_a x)' = \frac{1}{x \log_e a}$ + * $(\log_e x)' = \frac{1}{x}$ + + + +##### 対数微分法 + +1. 指数関数の微分がしんどいとき、$f'(x)$をそのまま求めるのではなく、まず$\log_e f(x)$ を求める +2. $\{ \log_e f(x) \}'$を求める +3. $\{ \log_e f(x) \}' = \frac{f'(x)}{f(x)}$ という法則があるので、2の式の両辺に$f(x)$ を掛けると、$f'(x)$ が求まる + + + +##### 媒介変数表示された関数の微分 + +$$ +x = f(t), \ \ y = g(t) \ \ のとき、 \\ +\frac{dy}{dx} = \frac{g'(t)}{f'(t)} +$$ + +* 別々に微分して割れば良いだけ + + + + + +#### 極大値・極小値・変曲点 + +* 一定範囲内での最大値・最小値 +* 定理 + * $f'(a) = 0$ となるとき、$f(a)$は極大値・極小値の候補となる + * ただし、極大値の前後がより小さい値でないと、上に凸とならず、極大値にはならないことに注意。極小値も同様 + * 極大値と極小値を比べて、極大値の方が大きいとは限らない点に注意 + * $f'(a) = 0$ かつ $f''(x)<0$ ならば、$f(a)$は極大値となる + * $f'(a) = 0$ かつ $f''(x)>0$ ならば、$f(a)$は極小値となる +* $f''(x)$の意味 + * 二階微分 + * これが負のとき傾き$f'(x)$は減っていき、正のとき傾き$f'(x)$は増えていく + * $f''(a) = 0$ となる点 $(a, f(a))$ を、変曲点という + + + +##### 増減表 + +| $x$ | $\cdots$ | -1 | $\cdots$ | 1 | $\cdots$ | +| ------- | ---------- | ---- | ---------- | ---- | ---------- | +| $f'(x)$ | $+$ | 0 | $-$ | 0 | $+$ | +| $f(x)$ | $\nearrow$ | 2 | $\searrow$ | -2 | $\nearrow$ | + + + +#### 平均値の定理 + +$$ +f'(c) = \frac{f(b)-f(a)}{b-a} \\ +\\ +a \lt c \lt b \\ +\\ +\text{となる$c$が存在する} +$$ + + + +#### 右微分・左微分 + +* 右微分係数 + $$ + f'_+(a) = \lim_{h \rightarrow +0} \frac{f(a+h)-f(a)}{h} + $$ + +* 左微分係数 + $$ + f'_-(a) = \lim_{h \rightarrow -0} \frac{f(a+h)-f(a)}{h} + $$ + +* $f(a)$が微分可能なとき、$f'_+(a)$, $f'_-(a)$がともに存在し$f'_+(a) = f'_-(a)$ + + + +#### 接線・法線 + +* 接線: 曲線に接する直線 + + * 関数$f(x)$上の点$(a, f(a))$を通る接線は、傾き$f'(a)$ + $$ + y = f'(a)(x-a) + f(a) + $$ + + * 高校数学の $y = m(x - a) + b$ を変形している形 + +* 法線: 接線と直交する直線 + + * $f'(a)$と直交するときの傾きは、マイナスで掛けて逆数にすればよいので、$-\frac{1}{f'(a)}$ + + * ただし、$f'(a)$が$x$軸と平行のとき($f'(a)=0$のとき)は計算できない。単純に$x=a$のようにする + $$ + \begin{align} + f'(a)&=0のとき、x=a \\ + f'(a)&\neq 0のとき、y = -\frac{1}{f'(a)}(x-a) + f(a) + \end{align} + $$ + + + + +#### 高階導関数 + +* $n$回微分できる関数を、$C^n$級という +* $f^{(n)}(x)$として一般化するには、1~2回ほど微分してみて一般的な式を推測し、そこから数学的帰納法を使う方法がある + * 数学的帰納法とは、$n=1$で成立することと、$n$のときに成立すると仮定した場合に$n+1$で成立することによって、証明する方法 + +* ライプニッツの公式 + +$$ +\begin{align} +(f(x) + g(x))^{(n)} &= f^{(n)}(x) + g^{(n)}(x) \\ +(f(x)g(x))^{(n)} &= \sum_{k=0}^n \begin{pmatrix} n \\ k \end{pmatrix} f^{(n-k)}(x)g^{(k)}(x) +\end{align} +$$ + +* その他の公式(指数関数・対数関数・三角関数の高階導関数)について、『入門微分積分』p119 + + + +#### テイラー展開 + +* 『入門微分積分』p121 + + + +#### マクローリン展開 + +* 『入門微分積分』p123 + + + + + + +### 積分 + +#### (不定)積分 + +* 微分の逆 + + * $F(x)$を微分して$f(x)$となるとき、$f(x)$を**積分**して$F(x)$となるという + +* 表記 + $$ + \int f(x) dx = F(x) + C + $$ + + * $F(x)$を、$f(x)$の原始関数、あるいは不定積分と呼ぶ + * 不定積分を求めることを、積分するという + * 出てきた関数を原始関数という + * $C$は定数 + * 微分すると定数部分は消滅することから、積分すると定数部分はいくつでも良くなるので、このように表記する + * ほとんど省略される + * こいつが不定なので、不定積分と呼ぶ + +* $x^a$の積分は、$a \neq -1$ のとき + $$ + \int x^a dx = \frac{1}{a+1} x^{a+1} + $$ + + * $a = -1$のときは、$\log |x|$ + + + +##### 不定積分の公式 + +* $\int \{ f(x)+g(x) \} dx = \int f(x) dx + \int g(x) dx$ +* $\int c \ f(x) dx = c \int f(x) dx$ + * $c$は定数の他、積分対象でない変数もOK + * 例えば、$\int x \ f(t) dt = x \int f(t) dt$ + + + + +##### 指数関数・対数関数・三角関数 + +* 微分の逆が成り立つ + * $\int e^x dx = e^x$ + * 合成関数の積分より、$\int e^{ax} dx = \frac{1}{a}e^{ax}$ + * $\int \cos x \ dx = \sin x$ + * $\int \cos 3x \ dx = \frac{1}{3} \sin 3x$ + * $\int \sin x \ dx = -\cos x$ +* $\int a^x dx = \frac{1}{\log a}a^x$ + * ただし、$a>0, a\neq 1$ + * $3^{2x} = 9^x$ のように変形してから使う +* $\int \log(x) dx = x \log(x) - x$ + * $\log(x) = 1 \cdot \log(x)$として、部分積分により導出できる +* $\int e^{ax} dx = \frac{1}{a}e^{ax}$ + + + +##### 分数 + +* $\int \frac{1}{x} dx = \log_e |x|$ + * ただし、$\log_e x$の$e > 0, x> 0$であるから、$\frac{1}{x}$の定義域も正の数に限定 +* $\int \frac{1}{x+a} dx = \log_e |x+a|$ +* $\int \frac{1}{x^2} dx = -\frac{1}{x}$ + * $\frac{1}{x^2} = x^{-2}$ からそのまま積分すればいいだけ +* $\int \frac{f'(x)}{f(x)} dx = \log|f(x)|$ + * 『入門微分積分』p165 + + + + +##### 合成関数 + +* $((x+b)^n)' = n(x+b)^{n-1}$ より、 $\int (x+b)^n dx = \frac{1}{n+1}(x+b)^{n+1}$ +* $\int f(ax+b) dx = \frac{1}{a} F(ax + b)$ + * $f()$の中が$ax+b$であることに注意(=合成関数) + * 一方、 $\int (ax+b) dx$ の場合は普通に積分すればよい + * 例えば、 + * $\int (3x+2)^4 dx = \frac{1}{3}\frac{1}{4+1}(3x+2)^{4+1}$ + * $\int \cos 3x \ dx = \frac{1}{3} \sin 3x$ + * $\int e^{ax} dx = \frac{1}{a}e^{ax}$ + + + + +##### 逆三角関数 + +* $\int \frac{1}{\sqrt{a^2-x^2}} dx = \sin^{-1}(\frac{x}{a})$ +* $\int - \frac{1}{\sqrt{a^2-x^2}} dx = \cos^{-1}(\frac{x}{a})$ +* $\int \frac{1}{a^2+x^2} dx = \frac{1}{a}\tan^{-1}(\frac{x}{a})$ + + + +##### 置換積分 + +* 関数$f(x)$が複雑で積分しづらいときに、$t$の式に置換して、積分してから$x$の式に戻す方法 + * $t$の式をどうするかは、自分で決める必要がある +* ステップ + * $t = \cdots$ を決める($g(t)$とする) + * (オプション)$x = \cdots$ の式を求める + * $t$の式の両辺を$x$で微分して$\frac{dt}{dx} = $を求めて、$dx = \cdots dt$ の形に変形する + * (オプション)$x$の式の両辺を$t$で微分して$\frac{dx}{dt} = $を求めて、$dx = \cdots dt$ の形に変形する + * $t$の積分区間を求める + * $\int g(t) dt$ の形に置換して、積分する + * (必要であれば)$x$の式に戻す +* 例 + * $t = \log x$ + * $\int \frac{1}{x \log x} dx$ のような式で使う + * $t=\sqrt{x+b}$ + * $t = \tan\frac{x}{2}$ + * 三角関数を含んだ関数で使う + * 『入門微分積分』p175~ + * 知らないとまず解けない +* その他の公式については『入門微分積分』p164~165 + + + +##### 部分積分 + +$$ +\begin{align} +\int f(x)g(x) \ dx &= f(x)G(x) - \int f'(x)G(x) \ dx \\ +&= F(x)g(x) - \int F(x)g'(x) \ dx +\end{align} +$$ + +* $F(x), G(x)$は、それぞれ$f(x), g(x)$を積分したもの +* どちらの式を使うかは自分で決める + * $f(x), g(x)$はそれぞれ微分または積分することになるので、どちらが微分しやすいか、どちらが積分しやすいかで決める + * $-\int$の項は、再度積分することになる + +* $f(x)=1$と置いて、2番目の式を使う方法もある + * $F(x) = x$ になる + * $\int 1 \cdot g(x) \ dx = x \cdot g(x) - \int x \cdot g'(x) \ dx$ + + + + + +#### 定積分 + +* 定積分とは、ある区間における関数と$x$軸の間の**面積** + +* 区間$[a, b]$における$f(x)$の定積分は、 + $$ + \int_{a}^b f(x) dx + $$ + +* 幅を$\lim_{n \rightarrow \infin}$で分割し、それに高さを掛けたものの和を計算することで求められる(リーマン和) + +* $f(x)$の不定積分を$(Fx)$とすると、 + $$ + \int_a^b f(x) dx = [F(x)]_a^b = F(b) - F(a) + $$ + + * つまり、**不定積分の差によって定積分を求めることができる** + * 計算の順番 + 1. $[F(x)]_a^b$の中の積分をする + 2. $a, b$を代入して$F(b)-F(a)$をする + + + +##### 微分積分学の基本定理 + +$$ +F(x) = \int_{a}^x f(t) dt \ \ \text{のとき、} \\ +F'(x) = f(x) \ \ \text{が成り立つ} +$$ + +* 積分の微分が簡単に求められる +* 例題は『入門微分積分』p185の例11.1参照 + + + +##### 定積分の公式 + +* 不定積分と同じく + * $\int_a^b \{ f(x)+g(x) \} dx = \int_a^b f(x) dx + \int_a^b g(x) dx$ + * $\int_a^b c \ f(x) dx = c \int_a^b f(x) dx$ +* $\int_a^b f(x) dx = \int_a^c f(x) dx + \int_c^b f(x) dx$ + * ただし、$c \in [a, b]$ +* $f(x) \leq g(x) \qq{ならば、} \int_a^b f(x) dx \leq \int_a^b g(x) dx$ +* $\int_a^b f(x) dx = - \int_b^a f(x) dx$ + * 積分区間が逆になると、符号が反転するということ + + + +##### 左右対称区間で奇関数・偶関数の場合 + +* 左右対称区間$[-a, a]$で、関数$f(x)$が + * 奇関数(原点対称グラフ)の場合、$0$ + * 偶関数(左右対称グラフ)の場合、$\int_{-a}^{a} f(x) dx = 2\int_0^a f(x) dx$ + + + +##### 面積 + +* $f(x)<0$ となる区間では、定積分も負の値になってしまうので、区間を分けてマイナスをつける +* 『チャート式数学Ⅲ』p318~ + + + + +###### 2関数の面積 + +区間$[a,b]$、関数$y=f(x), y=g(x)$に囲まれる面積は、$f(x) \geq g(x)$のとき、 +$$ +\int_a^b (f(x)-g(x)) dx +$$ + +* 区間の途中で$f(x), g(x)$の大小関係が入れ替わる場合、区間を分けて $\int_0^1(f(x)-g(x))dx + \int_1^2(g(x)-f(x))dx$ のようにする必要がある + + + +##### 定積分での置換積分 + +* 不定積分の置換積分と同じ + + + +##### 定積分での部分積分 + +$$ +\begin{align} +\int_a^b f(x)g(x) \ dx &= [f(x)G(x)]_a^b - \int_a^b f'(x)G(x) \ dx \\ +&= [F(x)g(x)]_a^b - \int_a^b F(x)g'(x) \ dx +\end{align} +$$ + +* 『入門微分積分』p197~ + + + +#### 広義積分 + +* 『入門微分積分』第12章 + + + +##### 異常積分 + +* 閉区間$[a,b]$に不連続点$c$を持つ場合 + * $c$が端点($a, b$)と等しい場合も含む +* $c$の前後で分けて足すパターン($\int_{a}^{b} = \int_{a}^{c} + \int_{c}^{b}$) + * 不連続点$c$がある場合は、その前後で分けて足す + * 無限積分で、両方が無限の場合($\int_{-\infin}^{\infin}$)、適当に$c$をとってその前後で分けて足す + + + +##### 無限積分 + +* 積分区間の片方または両方が無限になっている場合($[a, \infin)$など) + +* 以下のように$\lim$を使うだけで、積分の計算方法自体は同じ + $$ + \int_{a}^{\infin} = \lim_{B \rightarrow \infin} \int_a^{B} + $$ + + + +#### 体積 + +$$ +\int_a^b S(x) dx \\ +$$ + +* $S(x)$ は、輪切りの断面積を求める関数 + + * 通常、まずこれを求める必要がある +* 断面積を定積分して求められる + + + +##### 回転体 + +* $x$軸のまわりを$f(x)$が回転してできる立体の体積は、 + $$ + \pi \int_a^b f(x)^2 dx + $$ + + * $a=b$の場合、$f(x)^2$は左右対称グラフの偶関数になるので、$2\pi \int_0^a f(x)^2 dx$ になる + +* $y$軸のまわりの回転体の場合は、$x=f(y)$ の形にして$x$と$y$を入れ替えて解けばよい + + + +#### 曲線の長さ + +$$ +\int_a^b \sqrt{1 + f'(x)^2} \ dx +$$ + +* 曲線 $y = f(x)$ の長さ + + + +##### 媒介変数表示された曲線の長さ + +$$ +\int_a^b \sqrt{g'(t)^2 + h'(t)^2} \ dt +$$ + +* $x = g(t)$, $y = h(t)$ + + + +#### 極方程式 + +* **極座標**: 座標を$(r, \theta)$で表したもの + + * $r$は原点からの距離で、$\theta$はラジアンでの角度 + * 英語ではそのまま"polar coordinates" + +* $(x, y)$と$(r, \theta)$の関係 + + * $x = r \cos \theta$ + * $y = r \sin \theta$ + * $r = \sqrt{x^2+y^2}$ + * $\tan \theta = \frac{y}{x}$ + +* **極方程式**: $r = f(\theta)$ + + * グラフは曲線になる + +* $r = f(\theta)$ と 半直線 $\theta = \alpha, \ \theta = \beta$ で囲まれた図形の面積は + $$ + \frac{1}{2} \int_{\alpha}^{\beta} f(\theta)^2 d\theta + $$ + + * 半直線とは、1点を端として一方にだけ伸びている線のこと。ここでは、原点から角度$\theta$で伸びる線 + * 計算するとき、 $\sin^2 \theta$ や $\cos^2 \theta$ を除去するため、三角関数の倍角の公式をよく使う + +* $r=f(\theta)$ で表される曲線の長さは + $$ + \int_{\alpha}^{\beta}\sqrt{f(\theta)^2+f'(\theta)^2} \ d\theta + $$ + + + +### 式変形 + +* 微分積分ではそのままではうまく行かない場面が多く、式変形が重要になる +* 例えば、 + * 平方完成 + * $x^2 + bx + c = 0$ のような二次方程式を、$(x+\frac{b}{2})^2 + \alpha$の形に変形する + + + +#### 部分分数分解 + +* 通分の逆 + + + +##### 例1 + +$$ +\frac{Q}{(x+a)(x+b)} = \frac{A}{x+a} + \frac{B}{x+b} \qq{とおく。(左辺の式は与えられた式で、右辺は自分で置いた式)} \\ +\qq{右辺を通分すると、} \frac{A(x+b) + B(x+a)}{(x+a)(x+b)} \qq{のようになるので、} \\ +Q = A(x+b) + B(x+a) \qq{となるABを求める} +$$ + + + + + + +## 2次曲線 + +TODO: 全くわからないので、数学3の本で勉強する必要あり。勉強したら、演習微分積分の4-5から解く。 + +下記のを双曲線の標準形というらしいが、それ以外に$y = \frac{1}{x}$というのが双曲線として演習微分積分で出てきて、謎が深まった + +* [第 4 回 展開 2 講義 A (双曲線)](https://online.ouj.ac.jp/pluginfile.php/68819/mod_page/content/46/4_2_%286%29_%E8%AC%9B%E7%BE%A9A_%E5%8F%8C%E6%9B%B2%E7%B7%9A.pdf?time=1547104649473) + + + +### 奇関数・偶関数 + +* 奇関数 + + * $f(-x) = -f(x)$ + * グラフは原点に対して対象 + * 例 + * $\sin x$ + * $x^{2n+1}$ + * $\frac{1}{x}$ + +* 偶関数 + + * $f(-x) = f(x)$ + + * グラフは左右対称 + * 例 + * $\cos x$ + * $x^{2n}$ + +* 和・差・積・商 + + * 偶関数や奇関数についての和・差・積・商は、決まった法則で偶関数や奇関数になる + * https://univ-juken.com/gukansu-kikansu#i-4 + + + + +### 双曲線 + +* 2点$F(c,0), F'(-c,0)$からの距離の差が$2a$となる曲線(ただし、$c>a>0$) + +* 双曲線の標準形 + $$ + \frac{x^2}{a^2} - \frac{y^2}{b^2} = 1 \ \ , \ \ b^2 = c^2-a^2 + $$ + + + + + +## その他 + +* 線形代数 = 行列 + 連立方程式 + + + +### 逆元 + +* 加法の逆元(=反数) + * 足すと0になる数 +* 乗法の逆元(=逆数) + * 掛けると1になる数 + + + +### 相加平均・相乗平均 + +* 相加平均は普通の平均 +* 相乗平均(=幾何平均)は、n個掛けたらn乗根をとる +* 任意の$x, y \geq 0$について、 + * $\frac{x+y}{2} \geq \sqrt{xy}$ + * なお、等号は$x=y$のとき + + + +### 総和・総乗 + +**総和** + +* $\sum_{i=0}^{n} i$ +* $\sum_{i} \sum_{j} j$ は二重ループ + + + +**総乗** + +* $\prod_{i=0}^{n} P(x_i)$ + * パイと読む + * $i=0$から$i=n$まで、代入して全部掛ける + * なお、$P(x_i)$は、$x_i$が起こる確率 + + + + + +## Python + +数学でよく使うPython文 + + + +### help + +``` +help(print) +``` + + + +### log + +```python +import math +math.log(16, 2) # 第2引数が底 +``` + + + + + +## 記号 + +* [LaTeXコマンド - ギリシャ文字](https://medemanabu.net/latex/greek/) + * `\var`付きの文字は異体字(variants) +* [数学記号の表 - Wikipedia](https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%95%B0%E5%AD%A6%E8%A8%98%E5%8F%B7%E3%81%AE%E8%A1%A8) + + + + + +## 参考 + +* 『初歩からの数学('18)』 + * このノートのメイン +* 『入門線形代数('19)』 + * テキストでは線型代数としているが、このノートでは線形代数とする + +* 『入門微分積分('16)』 +* 『チャート式 大学教養 微分積分』 +* 『チャート式 大学教養 線形代数』 + + -[jekyll-docs]: https://jekyllrb.com/docs/home -[jekyll-gh]: https://github.com/jekyll/jekyll -[jekyll-talk]: https://talk.jekyllrb.com/